建設業許可の要件
建設業許可は、発注者の保護と建設業の健全な発達を目的に作られた制度です。そのため、建設業許可の要件は容易に達成できるものではありません。
建設業許可をとる場合には、建設業許可の要件を満たしているかどうかをチェックすることが求められます。
要件としては、
・経営業務に関する管理責任者が常勤でいるかどうか
・専任技術者を営業所ごとに常勤させているかどうか
・請負契約に関する誠実性
・請負契約を履行する際の財産的基礎、もしくは信用があるかどうか
というように、建設業許可の要件は、経営業務の管理責任者、専任技術者、誠実性、財産的基礎が必要です。
経営業務の管理責任者とは、建設業の経営業務につき、一定の経験を有する者を言い、許可を受ける業種で5年以上、それ以外の業種で7年以上などが必要となります。
専任技術者とは、一定の資格や経験などの専門知識を持った者を言い、営業する場所ごとに設置する必要があります。
請負契約に関する誠実性とは、請負契約の締結や履行に不誠実、あるいは不正行為を行わない事を言います。
財産的基礎とは、営業を行うに当たり、必要な資金を用意することが求められています。例えば、一般建設業であれば、自己資本が500万円以上で、500万円以上の資金調達能力が必要となります。
これらの要件を満たし、申請する以前に建設業許可を取り消されたり、建設業法に基づく営業の停止あるいは禁止されている場合などの欠格要件に該当しなければ、許可申請をする事ができます。
なお、低層住居専用地域や中高層住居専用地域などの用途地域が定められている地域については、営業所を設置できない場合があります。
また、建築一式工事につき、工事1件の請負金額が1500万円未満または延べ面積150平方メートル未満の木造住宅である場合、
あるいはリフォーム改修工事など建築一式工事以外の建設工事につき、工事1件の請負金額が500万円未満である場合は、軽微な建設工事として建設業許可は不要となります。
建設業許可の業種
建設業許可の業種は平成28年6月に新設、追加された解体工事業を合わせて全部で29種類あり、それぞれの業種について建設業許可を受けなければいけません。また、下請け業者に依頼する金額によって一般建設業と特定建設業に区分されています。
29種類の業種は、
総合的な企画等をもとに土木工作物を建設する土木工事業(略称は土、以下同じ)、
総合的な企画等をもとに建築物の建設をする建築工事業(建)の2種類の一式工事のほか、
大工工事業(大)、左官工事業(左)、とび・土工工事業(と)、石工事業(石)、屋根工事業(屋)、
電気工事業(電)、管工工事業(管)、タイル・れんが・ブロック工事業(タ)、鋼構造物工事業(鋼)、
鉄筋工事業(筋)、舗装工事工事業(ほ)、しゅんせつ工事業(しゅ)、板金工事業(板)、ガラス工事業(ガ)、
塗装工事業(塗)、防水工事業(防)、内装仕上工事業(内)、機械器具設置工事業(機)、
熱絶縁工事業(絶)、電気通信工事業(通)、造園工事業(園)、さく井工事業(井)、建具工事業(具)、
水道施設工事業(水)、消防施設工事業(消)、清掃施設工事業(清)、解体工事業(解)の27種類の専門工事に区分されています。
それぞれの業種で、経営業務の経験をもつ管理責任者、一定の資格や経験をもつ専任技術者、不誠実あるいは不正行為を行わない誠実性、資材や人材の確保などを行うための財産的基礎等の許可要件を満たした上で許可申請が必要です。
もちろん欠格要件に該当している場合は許可申請はできません。
発注者から請け負った1件の工事につき、4,000万円(建築工事業は6,000万円)以上の下請契約を結ぶ場合は特定建設業の許可が必要となりますので、営業規模を考慮して許可申請を行いましょう。
また、複数の都道府県において営業所を設けて営業する場合は国土交通大臣、一つの都道府県のみで営業する場合は該当する都道府県知事に許可を申請します。
建設業許可の必要書類
建設業許可申請書、添付書類の作成などが必要となりますが、この書類一式などは各都道府県の窓口で購入することができます。
東京都の場合には建設業許可を初めて申請する際、予備審査を相談コーナーで行うことができます。
書類が揃っていること、不備がないことなどが確認されることとなります。
こうして都庁など各都道府県の県庁などで申請書を提出し、審査が始まります。そして、審査の後、パスできれば晴れて許可が出ることになります。
許可後の手続き
許可後の手続きですが、毎年決算期が終わると4カ月以内に決算変更届というものを提出しなければなりません。
その書類は膨大にあるため、常に作成していくことが求められます。
次に変更事項が発生した場合には変更届を提出する必要があります。
商号や名称、事業所の変更などがあった場合には所定の書類を提出しなければなりません。
また、5年ごとに更新も行うことが求められます。
一度許可が出れば何もしなくてもいいということではなく、変更や更新のたびに書類を提出する必要があります。
そういった手続きを専門に取り扱っているのが行政書士です。
建設業許可を行政書士に依頼するメリット
建設業許可は、必ず行政書士に依頼する必要性はありません。
行政書士に依頼せず自社で全て行えば、料金も必要ありません。
コストを削減したい建設会社にとっては、大きなメリットとなるでしょう。
しかし、行政書士に建設業許可を依頼すれば、料金を支払うデメリット以上のメリットが得られます。
行政書士に依頼する最大のメリットは、手間と時間を浪費せずに済むことです。
自社で建設業許可の申請をしようとすると、書類の収集や作成、役所と打ち合わせをしなければいけません。
自社の担当者が建設業許可について熟知していれば、これらは手間ではないかもしれません。
しかし、手順が分からない場合は無駄に時間をかけてしまい、必要以上の手間もかかってしまいます。
行政書士に依頼をすれば、建設業許可に必要な手続きを任せることが可能です。
書類の提出も代理で行ってくれるので手間はかかりませんし、時間もスピーディーで浪費することはありません。
また、建設業許可に関する法律は、定期的に変更されることがあります。
変更したことを知らずにいると、気付かないうちに法律違反をしてしまうことになります。
行政書士は建設業に関する法律改正についても対応しているので、プロに任せておけば違反するようなことはありません。
また、行政書士のメリットは建設業許可の取得後にもあります。
建設業許可を取得するときだけでなく、5年ごとの更新や事業年度ごとの決算変更届提出の際にもサポートをしてくれます。
行政書士に依頼することで料金はかかるものの負担は大きく減り、建設業許可を確実に取得することができます
